株式会社講談社 週刊少年マガジン編集部 様
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※Web制作会社年鑑(WD Year Book 2018)より転載
競合各社がマンガ投稿サイトやアプリなどを充実させている中「マガジンでも投稿サイトをつくり、未来の作家を発掘したい…」と考えつつもアイデアがない。モノトライブに声が掛かったのは、そんな状況でした。その悩みをヒアリングし、先行サービスの調査・分析、マガジンへの集客と送客を見すえた、マンガ投稿サイト・アプリ・Webサイト全般の提案を実施。
初期段階からモノトライブが提案していたのが、編集者を前面に打ち出し、投稿した作家とコミュニケーションする“世界初”のマンガ投稿サイト。後発という不利な環境を逆に武器に変え、他にはないオリジナリティある提案に「新しいことをやろうという気概を感じ、好印象を持った」とマガジンポケット編集長 橋本脩さん。
橋本さんは提案の完成度を上げるために「マンガ編集部・業界の独特の文化・慣習を理解してもらいたい」と考え、モノトライブメンバーを招待し編集部の1日を体験してもらうことに。
モノトライブの板垣央さんは「編集部で見た原稿用紙や封筒、編集者の赤入れなど、デザインやサービスに活かした要素は多い」と話します。「見て、体験することで編集部と価値観を共有でき、『マガジンデビュー』の詳細なアイデアが次々生まれた」とモノトライブの阿部悌久さん。
中でも全応募作品に編集者が目を通してコメントを書いていたことに驚き、「それがアイデアの源となった」と語ります。この「投稿されたすべてのマンガに編集者が必ずコメントをつける」ことがサービスのキモで、作者はコメントを介して編集者とコミュニケーションが取れ、さらに良作には担当編集者がつきアドバイスを送ってくれます。まさに持ち込みと同じ感覚。 「マガジン編集部の慣習そのままなので、編集者も参加しやすい。一方でWebサービスとして画期的で面白かった」と橋本さん。こうして世界初のマンガ投稿サイト「マガジンデビュー」が誕生したのです。
世界初の「作者と編集者の距離が一番近いマンガ投稿サイト」というキャッチコピーが決定。そこから話し合いを重ね詳細が決まっていきました。「定例会議は毎週。原点に戻ることを繰り返し、少しずつ形にしていった」と新たに担当となった週刊少年マガジン副編集長 川窪慎太郎さん。
編集部のねらいはサイトを通じて才能あるプロ候補を発掘することにあり、あくまで「入口であり通過点」という考え。担当制、ページを分割してコメントを付けられる機能などを盛り込むことで、コミュニケーションの密度と質をアップさせ、有望な新人を確実に囲い込める設計に。
一方で、Webサービスである以上、閲覧者の利便性は重要。オリジナルのビュアー開発、投稿システム構築、デザインの精度を上げるなど、ユーザビリティの向上に努めました。使いやすさについてはマンガ家の卵に作品を投稿してもらい、感想をヒアリング。「次々とアイデアが出るのはもちろん実装までのスピードが早い。プロジェクトが進むごとに信頼度が上がった」と週刊少年マガジン編集部 仲田帝士さん。
2月にリリースされた「マガジンデビュー」は、あらゆるメディアに取り上げられ大きな注目を集めることに。初日から投稿が寄せられ、担当のついた作者も数多く誕生しました。「地方にいて持ち込み投稿ができず、漫画家になる夢をあきらめているような人に気軽に投稿してほしい」という編集部の想いは果たされたのです。
「まずはマガジンデビューから本格デビューした作者を出すことが目標。そのためにはより多くの作者を集めることが必要」と川窪さん。
そのためにサービス開始後も毎週の定例会議を引き続き行い、今後のPRや企画についてアイデアを出しあっています。
すでに専門学校へのPRやマガジンデビューでの雑誌掲載獲得キャンペーンなど、さまざまな施策がスタートしました。「ゼロから生み出す楽しさとはまた違う、サービスを育てていくという次のフェーズの楽しさがある。それに刺激され、アイデアが次々生まれている。それをしっかりとカタチにし、マガジンデビューをプロへの登竜門にしたい」と阿部さんは話します。まだマガジンデビューのプロジェクトは始まったばかりなのです。
講談社が発行する日本の週刊少年漫画雑誌の編集部が運営する漫画投稿サイト「マガジンデビュー」。
サイト上で担当編集者がつくマッチング機能や、すべての作品に編集者からの感想コメントがもらえます。
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