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画材、使ってみた#6~スクラッチアートに挑戦~

ブログ担当:板垣 央(ENGINEER,ILLUSTRATOR)

こんにちは、ハカセこと板垣です!
今回は、スクラッチアートに挑戦してみたいと思います。
 
 
みなさん、スクラッチアートってご存知ですか?
 
私は高校生の頃に、自分で画材屋で見つけてチャレンジしたことがあるんですが、学校によっては小中学校の教材として取り上げられてるところもあるみたいですね。
スクラッチ、日本語に訳すと「掻き傷」ですが、スクラッチボードという「白い紙の表面を黒くコーティングしたもの」の、表面をカリカリ削って白い紙地を露出させることで描く……言い換えると「黒い紙に白いラインで描く」技法のことを指します。
白い紙の上に、エンピツで「影」を描き込んでいく通常のイラストとは逆に、闇の中に白い「光」を描き込んでいく、そんな考え方が必要です。
 
高校生の頃に一度試したきりでしたが、わりと面白かった記憶があるので、久しぶりにやってみようかな、と思った次第です。
 
 
画材探しに難航
さっそく、記憶にあるあの「黒い紙」を探します。
スクラッチボードでググると、わりとすぐに、ボードがいろいろ出てきます。
いまはダイソーなんかでも取り扱っているようですね。
 
ただ、どれも下地が白くない。

なんか、レインボーカラーなんですよ。
子供の教材としては、表面を削ったら色とりどりの下地が出てくるほうが楽しいんでしょうけど、私個人としては、色はいらないんです。
しかし、探し方が悪いのか、探せど探せど、下地が白いものが出てこない。
 
銀座の伊東屋に行けばあるんじゃないの、と見切り発車で探しに行ってみましたが……店員さんにも「取引のある会社で昔は生産していたが、いまは生産中止になって、レインボーのものしか取り扱ってない」と言われてしまう始末。
伊東屋で「生産中止」と言われてしまったら、もう、この世には存在しないってことじゃん……! がっくり……。
 
(いや……原稿を書いている今、見つけたんですけどね。
ボードを探していたときには、「スクラッチボード」という名称を完全に忘れてしまっていたため、いろいろ別の単語でググっていて、ズバリでこの商品を見つけられなかった。痛恨……)
 
 
スクラッチボードを自作する
しかし、白い下地のものがまったくないとすると、スクラッチアートで作品を制作している人たちは、どうしているんだろう。
まさか、全員レインボー下地でやっているわけではないだろうし……。
誰か、解決策を持っている人とかいないのかな? と思い、Youtubeでいろいろ探してみます。
すると、ちょこちょこ出てくる、「自分でスクラッチボードを自作するひと」。
 
えっ、スクラッチボードって、自分で作れんの?
じゃあそれでいいじゃんね。
 
 
ということで、ざっと調べてみた感じ、ボードにアクリル絵の具を塗れば、削ることができるっぽい。
これなら簡単にできそうなので、画材屋に行ってイラストボードとアクリル絵の具を買ってきました。

B3のイラストボードに、アクリルで黒く塗りたくっていきます。
ぬりぬり……

……時間がかかるな。
 
 
とにかく全面を真っ黒に塗って、放置して乾かします。
そして、できあがったボードがこちら。

筆の跡がこれでもかとついてますが、これは気にしないことにしました。
せっかく自作したんなら、むしろこういう手作り感がないと面白くありません。
 
 
「竹串で削れる」とあったので、竹串もちゃんと用意しました。


ももタレ!
 
 
さっそく、これで削っていけば、もう……

……ん?
 
全然削れない。
 
 
竹串の先が丸いからかな?
削り削り……

これならだいじょうぶ……

……んん??
 
竹串、全然だめじゃん。
 
 
そしてとんでもないことに
カッターで削ってみたら、削れそう。
ああ、竹串で削れるっていうのは、なんか勘違いだったんかな?
では、さっそくカッターで削っていきましょう!
 
 
ガリガリ……
ガリガリ……
 
ガリ……

……んんん!?
 
 
なんだ、これ。
記憶の中にあるスクラッチアートとぜんぜん違う。
 
ラインがボソボソだし、細かい処理もぜんぜんできない。
なにより、これ……

表面と一緒に、紙も削れてる!
 
……えぇえぇ~???
 
 
……結論としては、ボードにアクリルを塗っただけではダメ、ということ。
いろいろ調べ直してみると、自作しているみなさんも、下地のボードに直接アクリルを塗っているわけではなくて、最初にクレヨンを全面に塗ってからアクリルを塗るとか、あとはそもそも下地が紙ではなくてアクリル板だったりとか。
冷静に考えてみれば当たり前なんですけど、絵の具を紙の上に塗ったら、しっかり定着するはずなので、表面を削ってきれいに下の紙が出てくるわけがないんですよ。
 
 
あーーーーーー
悔しい!!

本当は、細かいカケアミなんかも駆使して、光と影を掘り出したようなものを描きたかったんですよ。
でも、この状態で繊細な表現は、夢のまた夢。
途中で諦めて切り上げました。
 
いや、こういうタッチだと織り込んで描くんだったら、また違う表現が可能なのかもしれませんが……やりたいのはコレじゃない。
 
 
ぐぬぬーー!
 
 
本当は、自作のスクラッチボードをもう一回ちゃんと作って、それからリベンジするのがいいんでしょうけど、やりたいのは「スクラッチアート」であって、「スクラッチボードの自作」じゃない。
ということで、今更ながらに見つけた市販のスクラッチボードを、いまポチりました。
ちゃんとしたスクラッチアートを描いて、次回お見せできればと思います!
 
 
残念!
ぐぁー
悔しいーー!


 
 
リベンジしました!

「スクラッチアート・Revenge」

 
 
その他の画材も扱っています!

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#2「竹ペンの他にはない描き味」
#3「筆と墨」
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#5「ガラスペンふたたび」

#8「木炭で風景を描いてみる」
#9「落ちてる枝で絵を描く」
#10「ガラスペンと水筆で描く」

この記事を書いたのは

ENGINEER,ILLUSTRATOR

板垣 央

コードもイラストも。 かくことにはかかせません。
使用しているのはHTML/CSS/JS/PHPなどで、主にフロントエンドを担当。
美大出身・10年以上のデザイナー経験を活かして、デザインチームのサポートも行っています。
なかでもイラストは得意分野。精密なイラストから水墨画、水彩、マンガのイラストまで、業務・趣味問わずいろいろ描いています。
イラストのご依頼もお待ちしています!

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