こんにちは。
アートディレクター / デザイナーの河合です。
今日は「ロゴ制作のウラガワ」ということで
デザイナーとしてロゴを制作するにあたり大切にしていること、考えていることをまとめてみました。
今回は実績掲載もさせていただいている株式会社IWATOさま、株式会社カーライフジャパンさまのコーポレートロゴ制作の裏側です。
ロゴ制作で大切にしていること
ロゴは企業の顔であり、その企業やブランドの「伝えたいこと」や「想い」を詰め込んだコミュニケーションツールであると考えています。
企業やブランドの持つ問題点や課題を洗い出し、本質的な部分は何なのか、それを「ヒアリング」を通してさまざまな角度から考察していきます。
モノトライブがヒアリングを大切にしている大きな理由がここです。
体感としてはオリジナルのロゴを制作するにあたっては、完成までの半分以上を占める大切な部分と感じています。
会話を通して、クライアントさまからも「うちの本質って言語化するとそういうことなんだ!」と驚いたという感想もよくいただきます。
本質や課題感を共有できたら、あとは形に落とし込んでいきます。
IWATOさま 紹介と実績
「クライアントの想いと市場のニーズを掛け合わせ、最適な演出を用いて文化と感動体験を創造する、エンターテインメントの総合演出会社」
元劇団四季の演者である森さまが立ち上げた会社で、ネーミングから提案させていただく案件でした。
比較的案件の中では長い時間を使ってヒアリングを繰り返し、ブランディングとしてロゴ、名刺、webサイトの提案をさせていただきました。
会話をしていくと、芸能の原点であるアメノウズメの伝承にたどり着きました。アメノウズメノミコトとは、『岩戸隠れ神話』において、天岩屋戸(あめのいわやと)という岩の洞窟の中に閉じこもってしまった太陽神アマテラスを岩屋から引っ張り出す際に、踊りを披露した芸能の女神。この時に披露した踊りが、現在も神前で行われている神楽の原型とされています。「あらたなシーンを創出する」という森さまの本質と、芸能の原点であるこの伝承を掛け合わせ、「あらたなスタート”sunrise”」のロゴ化に向けて着手します。
会社名もこの伝承から「IWATO」と命名しました。
ロゴはラフも合わせれば50以上は通常考えています。
社内での取捨選択、クライアントとの会話を経て、案の決定をしていきます。
コンセプトは一つですが、そこから導き出される形はまだいくつもあります。
検討した結果、岩屋戸が開き、光が溢れている様を表現したロゴに決定しました。
森さまからも、うれしいお声をいただきました!
“とことん私自身の本質を引っ張りだしてくれ、最後の最後まで丁寧に対応して「カタチ」にしてくれた素晴らしいお仕事でした。
何よりも感動したのは“あと一歩“に付き合ってくれたこと。ロゴを決める終盤のタイミングで私が悩んでいると、冷静に「待った」をかけてくれ、じっくり紐解きながら繊細な微調整の提案をしながらゴールに導いてくれました。”
IWATO代表 森さま
カーライフジャパンさま 紹介と実績
株式会社カーライフジャパンさまは車中泊を世の中に浸透させる様々な取り組みを進めていらっしゃいます。
ヒアリングではコーポレートブランディングとして重要な事業の軸などを言語化しました。
「車中泊を文化に、車中泊を日常に」という本質を導き出し、言語化。
その軸を基本にマインドや価値を整理し、まとめていきました。
ロゴを制作するにあたり、本質であり表現したいことは「車中泊」です。
「車中泊」のメリットである「時間にも場所にも縛られず、いつでも自由に好きな時に移動できる」が表現できればと考えました。
シンプルなもの、デコラティブなもの、移動できる家、昼も夜も車と共にある?
いろいろな方向性で形を検証してみます。
車のハンドルと、地図上での位置を表すピンを組み合わせることで
「車の中がいつも自分の居場所」であることを表現した案に決定しました。
このロゴからブランディングする上でまず必要な名刺、コーポレートサイトの制作と続きました。
クライアントである野瀬さまからもうれしいお言葉をいただきました。
“話すべき事柄はたくさんあるものの、商談では時間が限られます。そのため、短く的確に、加えて直感的に事業形態を説明できるサイトを本当に望んでいました。
モノトライブには、こちらが望む以上に細部に分解をしていただき、そして、最後はシンプルかつ大胆に表現をしていただいた印象です。私自身、事業計画をいろいろと整理するときにもこのサイトを見直しています。初心にかえり、物事の整理をするのに今でも役立っています。”
株式会社カーライフジャパン 代表 野瀬 勇一郎さま
ロゴは会社の顔!
冒頭でもお伝えしましたが、ロゴは会社の顔になります。
社会に対しての認知や、伝えたいイメージの形としてロゴはシンプルで非常に有効なツールです。
ロゴを制作するきっかけとしては、会社の周年記念や、老舗企業の新たな革新のタイミングから、
サイトを作りたかったなど、さまざまなタイミングでお声がけいただいております。
会社の本質をもう一度考えなおしたい方や、ブランディングを検討されている方はぜひご一緒させていただければと思っております。
まだまだロゴデザインのウラガワで話したいことはありますが、次回はロゴのカタチや色などの表現においてどんなことを意識しているかについてお話できたらと思っております!
この記事を書いたのは
ART DIRECTOR, DESIGNER
河合 慶之
ほんのひと匙のお砂糖のようなデザインを
ほんのひと匙のお砂糖があるだけで
苦い薬も飲めるのよ
ほんのひと匙のお砂糖があるだけで
苦い薬も 簡単に飲める
なんとも愉快な方法で
(メリー・ポピンズ)
そんなひと匙のお砂糖のようなデザインを目指しています。
でも、コーヒーはブラックと決めています。
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