はい、ハカセこと板垣です。
またガラスペンでイラストを描きたいと思いますが、今回は、ちょっと毛色の違うインクを試してみたいと思います!
先日、twitterをうろちょろ徘徊していた際に、思わぬ情報をゲットしました。
「日本橋の三越のステーショナリー売り場は、インクの品揃えが結構いい」
ほほう?
日本橋の三越といえば、会社から歩いていける距離です。
そんな近場に、魅力的な場所があったとは……。
早速、行ってみよう!
三越でインクを購入
というわけで、来ました日本橋三越。
もう、建物全体から漂うセレブ感。
これは、「買いたい物がある」とハッキリしているような状況でなければ、私は決して足を踏み入れない場所です。
そりゃぁ、ここにインクの沼があるなんて、気付かないわけだ。
と身構えていましたが、ステーショナリー売り場は、一般的な大型文房具店の店構え。
インクの売り場を覗いてみると、こんな感じ。
いやぁ、なかなかすごいですね!
箱を開けて中を見ないと、色の具合がわからないのですが、インクひと瓶、数千円もするので、ちょっと怖くて中を覗けない。
こういうの、「落とさないようにしよう!」と気をつければ気をつけるほど、つるっといってしまうのではという強迫観念があります。
結局、店員さんをお呼びして、監視のもとで中を確認させてもらいました。
やっぱり、インク瓶は、色もさることながら、パッケージや瓶の形状にもこだわりたいですよね。
散々吟味して、今回選んだのは、こちらの2つ。
こちら、カナダの文具ブランド「Ferris Wheel Press」のインクです。
中身の前に、まずこのパッケージがいいですよね!
驚くことに、パッケージのイラストが全色、違うんですよ。すごい!
箔もしっかり押されているし、どんだけパッケージにお金かけているのかという感じ。
丸い方を開けると、こんな感じです。
箱の中で、瓶がさらに専用の袋に入っている、という凝りよう。
瓶にもしっかりロゴマークが箔押しされていて、いい感じ。
さて、この2色は、今までのインクとは少し違います。
今回は、「ラメ入り」を選んでみました。
ひっくり返すと、底にラメが沈殿しています。
しかし、撮影しても全然写らないな……。
今までは、単色のインクを選んでいたので、ラメ入りを使うとどんな表情になるのか楽しみです。
早速描いてみる
ということで、まずは試し描き。
どんな感じになるでしょうか……。
………?
……ラメ、入ってますか、これ?
全然わからない。
ちなみに、ラメはインクの中で沈殿しているので、定期的に振って掻き混ぜてやらないと、インクに乗ってきません。
撹拌が足りなかったか? とも思ったのですが、結構ふりふりしましたけどね……。
……と思って、ちょっと首を傾げながら放置していたのですが、インクが乾いたら、なんとなくラメが見えてきました。
おお?
……いや、写真に全然写らない!!
肉眼で見ると、傾け方によって光を反射しているのが、かすかに……わかるんですよ。
でも、それは「動かしているから」きらめくのがかろうじてわかる、というレベルで、静止画にしてしまうと全然分かりませんね。
ということは、ラメ入りのインクは、あくまで現物を肉眼で楽しむためのもので、印刷物に使用するにはあまり効果がないのかもしれません。
とにかく気を取り直して、こちらのインクを使用してイラストを描いていこうと思います。
インクが2色あるので、メインモチーフと背景に分けて使用してみます。
今回は、紙は裁断して小さめに。
インク瓶を振って、ラメを浮かすのを忘れずに……。
いざ、レッツドローイング!
まずは、イエローのインクでメインモチーフを描きます。
描いているのを見る限り、ラメは全く感じられません。
こういうものなのか……?
下描きの線は、かなり薄く描いています。
上にインクが乗せると、あとから消しゴムをかけても、インクがコーティングになってしまって消えません。
ハッキリ分かるように強めに描いてしまうと、消しゴムをかけても鉛筆の線が見えてしまって、せっかくのキレイな透明感のあるインクが台無しになってしまいますからね。
本来は、ライトテーブルを使って描けばいいのかもしれません(←あとで気付いた)。
メインモチーフを描いたら、インクを変えて背景を描いていきます。
こちらも、ラメは全然分かりません。
定期的に瓶を振らなければいけない、と分かっていても、描いているときには忘れてしまいがちで、ちょっとインクの振りが足りなかったのかもしれないですね……。
いつものように、動画をご用意しておりますのでこちらもご覧ください。
そして、仕上がりはこちらです。
スキャンだとラメが全然見えない……とお思いでしょうが、ご安心ください。
現物を見ても、全然分かりません。
ラメインクを効果的に使うにはどうしたらいいのか、ちょっと、さらなる検証が必要かもしれませんねぇ。
なんとか、ラメを……!
そもそも、ガラスペンの細い筆致と、ラメインクの相性が悪いのかもしれません。
ということで、筆を使って広い範囲を塗ってみました。
その結果がこちらです。
おお……?
わかるでしょうか?
たしかに、きらめいております……!
が、すげぇわかりにくいですね。
ともかく、ラメインク、筆のほうが良さそうではあります!
もともと、筆とペンをうまく混合して使用するタッチを模索したいとは思っていたので、ラメインクを使うなら筆をうまく活用しながら、効果的な描画方法を考えてみようと思います。
しかし、例によって、スキャンすると全然分かりません。
まぁ、もともとラメは、光に反射させてこそ真価を発揮するものだと思うので、肉眼で原画を見ないと楽しめないものなのかもしれません。
仕事ではなかなか使いにくいですが、作品としては面白くなる可能性があるので、これからもいろいろ試してみたいと思います!
前回の作品はこちら
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この記事を書いたのは
ENGINEER,ILLUSTRATOR
板垣 央
コードもイラストも。 かくことにはかかせません。
使用しているのはHTML/CSS/JS/PHPなどで、主にフロントエンドを担当。
美大出身・10年以上のデザイナー経験を活かして、デザインチームのサポートも行っています。
なかでもイラストは得意分野。精密なイラストから水墨画、水彩、マンガのイラストまで、業務・趣味問わずいろいろ描いています。
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