こんにちは、クリエイティブ・ディレクターの阿部です。
モノトライブは、今年「Let’s Try!」という新しいスローガンをかかげました。そのTry!の一つとしてはじめた
ブログですが、今回ではや6回目。
思っていた以上にみんなの文章がよくて、ちょっとプレッシャーを感じる今日このごろです。
自分は何を書こうかなー。
真面目な内容は今度「note」にクリエイティブについてのブログを新しく開設する予定なのです。お楽しみに!(番宣ww)
「ブログはもうちょっとラフに書いて良いよ」と編集長からもお許しいただいたので、いくつかある趣味の中から
「キャンプ」それも「焚き火」について書きたいと思います。
今回は、焚き火の着火方法の1つ「フェザースティック」を取り上げます。
焚き火はどうして魅力的か
やはり、キャンプといえば焚き火なわけですよ。
秋から冬にかけてはまさに、焚き火シーズン到来です!!
最近はキャンプブームで焚き火の人気もどんどん高まっていています。なぜそんなに焚き火が魅力的なのか。
一つは「1/fゆらぎ」という生体反応と同じ「不規則なゆらぎ」による癒やしの効果があるという点。一時期流行ったキャンドルセラピーなどと同じようです。
(出典Wikipedia)
そして、もう一つは「五感」で楽しめる点です。
赤とオレンジと黄色が少し入ったグラデーションがキレイな見た目、あの独特の匂い、水分を含んだ薪がパチっと弾ける音、焚き火は五感で楽しめるのも大きな魅力ですね。キャンプ行って焚き火見ながら呑むのは本当に最高です。
ちなみに私は、焚き火は「原初のクリエイティブ」だと考えています。
最近人気ですが、もちろん新しい文化でもなんでもなく、古代からあった営みです。猿から人へ進化する時、人は炎を扱うことを覚え「熱する」「燃やす」という機能を見つけ、料理、鍛冶など様々なモノを創り出してきました。
最初に火に気づいた猿がいなかったら我々はいなかったかもですね。
フェザースティックの作り方
前フリ長くなりましたが、本題。フェザースティックです。
▲今回最高のできのフェザースティック。7本目ww
フェザースティックというのは、焚き火の付け方というよりは「着火剤」の一種です。フェザースティックとはその名の通り、鳥の羽のように薄く木を削り、羽毛のようにして火を付けやすくしたものです。私のは出来損ないですが、うまい人のフェザースティックはマジですごいです。
焚き火は単純に言えば「薪に火を付けて燃やす」という行為ですが、生木って実はなかなか火が付かないのです。というか、太いままだと付かないという方がわかりやすいでしょうか。
現在では、焚き火の火付けには着火剤を使用する場合もありますし、バナーを使えば簡単に火を付けることもできるのですが、あえて「めんどうくさい」方法で火を付けるのがフェザースティックによる火付けです。私もまだまだ勉強中なので、手練キャンパーさんがいたら微笑ましく読んでください。
【用意するもの】
薪(針葉樹と広葉樹)
ナイフ
メタルマッチ
ハンドアックス
薪割り用小型切り株
▲焚き火の道具(左からレザーグローブ、フィールドナイフ、メタルマッチ、ハンドアックス、薪割り用小型切り株)
様々な方法があると思いますが、基本は火口(ほぐち)と呼ばれる最初の小さな火を付けるための「焚きつけ」を行います。そして、火口を細いものから、太いものへと火を移していくのが基本です。
焚きつけには「麻縄」「松の葉」「松ぼっくり」などを使う方法もありますが、私はフェザースティックのみでワイルドにやるのが好きです。
1)まずは、薪割
薪は大きく2種類、針葉樹と広葉樹があります。
針葉樹=密度が低く、火が付きやすい。焚きつけに便利。
広葉樹=密度が高く、火が長持ちする。焚き火のメイン薪。
キャンプ場に売っている薪はそんなに薪割の必要ないですが、お使いの焚き火台に合わせて割ってください。細い方が燃えやすいです。
フェザースティック用は針葉樹を使うので、下記の写真のように細めに割ります。
2)フェザースティック作成
割った針葉樹の薪の先端10cmくらいのところから先端に向かって、ナイフで削っていきます。力はほとんどいりません。というか、力を入れすぎたり、ナイフを立ててしまうとこのフェザーの部分が分厚くなり、火が付きにくくなります。
よく形容されるのが「鉋(かんな)をかける様に」。他のキャンパーさんのブログなどに書いてありますが、やってみると結構難しいです。30~40代くらいの方ならわかると思いますが、カッターナイフで鉛筆削る感覚が一番近いです。
火口にするフェザースティック以外に、私は5本くらいフェザースティックを用意して、火口をそこに移して、火付けをします。
3)メタルマッチによる火付け
フェザースティックが用意できたら、実際に火をつけます。この時に使うのが、メタルマッチ(ファイアースターターともいいます)。要するに火付け石です。可燃性の高いマグネシウムを金属でこすると火花が出るという超シンプルな道具で、その火花(確か、数百度になるはず)をさっき作ったフェザースティックに移して火を付けます。
4)火口を焚き火台へ
火が付いたフェザースティックを焚き火台へ。
焚き火台は様々な「組み方」がありますが、基本は火が付くフェザーの側を下にして、火を移したい木材を上へと組んでいきます。火は下から上に燃え上がるので、火が付いていない薪を上へかぶせて火を移します。
今回は「井」のカタチになるように井形に組んでいきます。
この時のコツは「立体的に組む」こと。ちゃんと火が燃えるには「空気」が必要なので、空気が下から上に行く通り道がないとすぐに火が消えてしまいます。意外と火って簡単には移らないんです…(なんど消えた火を見て悔しい思いをしたか…)
5)あとは見守る。
最初に焚きつけに使った針葉樹は燃えやすい分、すぐに燃え尽きてしまうので、ある程度の火力になったところで早めに広葉樹に火を移します。
この美しくゆらめく炎がなんとも言えません。
ちなみに、このゆらめく炎を最高のカタチで魅せたいという想いで企画・設計・デザインに携わったのが「TAKI-BE-CAN」というプロダクトです。
現在はすでにプロデュースからは手を引きましたが、焚き火という文化に新しい1ページを提案できたのではないかなと思っています。
このあとは、そのまま見て楽しむもよし、熾火にして調理するもよし。
です。
私が火付けにハマった理由
いかがですか?めんどうくさいですよねー。
「バーナーなら、一発で付くのに何で?」って思いますよね?たまに寒すぎたり時間のないとき(仕事でキャンプ行っているとき)なんかはバーナーで付けることもありますが、このめんどくさい作業がすべて、クリエイティブにつながっている感じがするんです。たぶん、だからハマったんです。
何もないところから「火」を起こす。
これはモノトライブとして、クライアントの声に真摯に向き合って、一生懸命にカタチにしていく作業にとってもよく似ています。
ショートカットしようと思えば、お金で解決したり端折ったり、できることはたくさんあるのかもしれませんが、めんどうくさがらずそのすべてが大切な要素だと思って、創り上げた時の感動はまたひとしおです。
▲2時間後の焚き火。小さな火花だったものがこんなにも長くきれいに燃え続けます!!
みなさんももしよかったらフェザースティックによる焚き火、楽しんでみてください!!
次回は仮面ライダーについて書こうかなww
阿部でした。
この記事を書いたのは
CREATIVE DIRECTOR,CEO
阿部 悌久
クライアントとシンクロし、 同じ目線で違う視点から考える
人をこよなく愛する、モノトライブの族長。個性豊かなメンバーを招集し、ものづくりの系譜を編んでいる真っ最中。
得意とするのは、徹底的なヒアリングを通して課題を発見し、企業や経営者の潜在的な魅力や未来の方向性を探り出すこと。モヤモヤを把握し、情報整理して「クライアントの脳みその中」を具現化します。
ジャンルはボーダレス。企業経営のアドバイスや理念策定、ブランディングなど、これまで大手ナショナルクライアント、大学やアウトドアプロダクトの開発まで多岐にわたるプロジェクトを担当。
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